ラーメン店を2度移転し9年経営することで気付いたこと『あーこれだわ』って気持ち

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らーめん春友流 店主の春友 (@spring_friends)です。

当店のミッションステートメントである「ラーメンで笑顔w」

でも最近は忘れかけていたような気が。

回転率と効率重視で小さい子連れのお客さんを歓迎していなかった思いが胸に刺さります。

これではダメだという思いで大和郡山市矢田町のお店を作りました。

子供にこそ食べてもらいたい、ラーメンで笑顔になってもらいたい。

そういう初心に戻ろうと考えました。

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きっかけは7年前小学生だったお客さん

親と一緒に来た声変わり前の高い声をした男子小学生が、高校生になって友達と一緒に来ました。

はじめは気付かなかったんですが「あれ?もしかして〇〇さんのお兄ちゃん?」って聞いたらニコッと笑顔で「そうです!」と。

で、帰り際に「移転先にも食べに行きます!」と野太くなった声で言ってくれたんですよね。

翌日にはその子の親御さんも来てくれて「気付いてもらえたことがめっちゃ嬉しかったみたいで」って。

あーこれだわ、って思いました

カウンターは必要なのか

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当初移転する理由としては「事業再構築補助金」という経産省の政策である補助金の採択を受けたからではあるのですが、店作りのための明確なビジョンは持っていませんでした。

ラーメン屋はカウンターありきでサラリーマン客層の回転率を重視、そんな思考。

ただ疑問は常に感じていて回転率重視は「店が求めているのか?客が求めているのか?」が曖昧に。

店側が回転率を求めなくなったらどうなるか?

客側の立場としては回転率を重要視しているのか?

ゆったり食べてもらえるラーメン屋は必要なのか?

実はカウンターいらないんじゃね?

4人テーブル席に一人で座られることを異常に嫌がっていた私(たぶんラーメン屋店主はみんなそうだと思う)とそういう概念がない妻との店づくりで方向性は少しづつ決まってゆきました。

いまは4人がけテーブル席(×5卓)+2人がけテーブル席(×1卓)の6卓で、最少6人〜最大22人まで入ることができる客席仕様。

実際1ヶ月営業してみてカウンターの必要性は店としては全く感じず、コロナ禍においても4人がけテーブルで1人で座っていただく方が良いとも感じています。

なのでおひとり様でも2人掛けか4人席にご案内することになりますが全く気にしないでください。

当店の店作りとしてそのように作っていますので。

カウンターの無いラーメン屋になると1組のお客さんの人数を気にしなくなったことは目から鱗でした。

他の店舗とはお客さんを奪い合っていない

根拠は2つ。女性客の来店が多いことと子連れでの来店がめっちゃ増えたこと。

前のお店でもそうでしたが女性客はテーブル席を好みます。

個人店ではということで言うと、女性客&子連れ客というのはラーメン店が基本苦手(カウンターメインのお店での女性客は多くなく子連れ客は回転率と杯数減少)としていることです。

しかし今は女性客が6割ほどになり店内の床(畳)でハイハイする赤ちゃんまでお客さんになりました。

ハイハイする赤ちゃんは他のお客さんにも良い影響を与えてくれています。ラーメン屋でハイハイする赤ちゃん見たことありますか?

ハイハイする赤ちゃんが当店のお客さんになってくれたことはなまら喜びしかありません。

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ハイハイしてるお尻と好奇心の塊な無双な行動力可愛すぎ。

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あーこれだわ、って確信しました

この座席構成は奈良県大和郡山市矢田町4574−1という立地にマッチしていたのかもしれません。

親に連れられてきた小学生以下の子供たちは、気に入ってくれたら早ければ中学生後半には自分で食べにきますし、その後友達を連れて食べにきてくれます。

若いカップルも「あの人たち最近来ないよね〜」なんて妻と話していたら2年後くらいに(たぶん結婚されて)乳飲み子を連れて食べに来てくれたりします。

その乳飲み子も小学生になったりって話になるんですよね。

ラーメン屋を始めてから経過した9年ってそんな時間だったりします。

自分の子供たちも小2と幼稚園年長だったのが高2と中3になってたりしてます。

移転をするにあたって後付けではありますが最も考えたことです、子供たちが楽しくラーメンを食べてくれて笑顔になってくれるということ。

そして1年後でも5年後でも10年後でも1秒後でも、次の世代に「ラーメンで笑顔w」になってくれる人を紡いでいけたらいいなぁという想いでラーメンを作っています。

そんなことを言えるようにやっとなってきました。ほんとまだまだこれからだ。

6月21日に移転オープンしてから数日経ったある平日の営業終了後。

ゴミを出そうと店の勝手口からポリバケツを抱えて出た瞬間に「おいしかったよー!おいしかったよー!」っていう声が。

ちょうど店の道路を挟んだ向かい側が小学生の通学路になっていてお店が終了する15:00以降に下校する黄色い通学帽を被った小学生が歩いていました。

で、今日か昨日かなにか美味しいものを食べて、その話を同級生との帰宅途中に話していたんだと思ったんですよね。

元気な小学生だなーと店内に戻ろうとしたら「おいしかった!おいしかった!おいしかった!」となんとなく強烈に話しかけられてる感じがして振り向くと、「ラーメン屋さん!!この前の日曜日食べ行ったよ!、おいしかった」と。

私に一生懸命話しかけてくれてたんですよ。気づかなかったんですよこっちが。マジかー、この経験ないわー、って。車道挟んで20〜30メートルのところから。

で、「ありがとう!気をつけて帰んなよ!また来てね!」と、スルスルと自分の口からこういった言葉が出てくることに驚きました。

あーこれだわ。あーこれだわ。って。

毎日見ていた景色を眺めてラーメンが食べられるとは思っていなかったと言ってくれたお客さんもいました(実は上述小学生のお父さん)。

ただ全てはこれからであることは間違いないのですが、こんな経験してしまったら私はもうこの店と場所が気に入ってたまりません、頑張れるわぁ。

雑記ラーメン
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なまら春友流

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